高級腕時計の買取価格が安い理由

買取価格

高級腕時計を買取に出そうと査定を受けた方の多くが「こんなに安いの?」と感じられた経験がるのではないでしょうか。

実は、買取を行っている業者は、決して不当に安価な価格で買い取ろうとしているのではなく、ビジネスとして当然のロジックがあります。

腕時計の買取価格が安い理由を把握する上で2つの事項が重要になります。
1.消費税の影響
2.買取価格の決まり方

まずは「消費税の影響」と「買取価格の決まり方」についてご紹介します。

腕時計を売買する時の消費税

高級腕時計を買取に出そうと査定を受けた方の多くが「こんなに安いの?」と感じられた経験がるのではないでしょうか。実は、買取を行っている業者は、決して不当に安価な価格で買い取ろうとしているのではなく、ビジネスとして当然のロジックがあります。

買取価格が安く感じる理由を端的にお伝えすると、
・購入時は「税込み」価格
・売却時は「税抜き」価格
となるためです。

例えば、税抜き100万円の時計を購入する場合、消費税10%が加わって、110万円を支払います。
一方で、この時計を購入時と同じ本体価格(=税抜き100万円)で売却した場合、消費税が発生しないため、手元に入るお金は100万円です。
税抜き価格で100万円の時計を購入して、同じ価格で売却しても、キャッシュフローとしては消費税10%相当の10万円がマイナスとなります。

これでは買取業者が消費税を丸儲けしているかと言うと、そんなことはありません。消費税は複雑な税金なため分かりづらいものの、簡易化すると消費税の課税事業者は「受け取った消費税(借受消費税)」と「支払った消費税(仮払消費税)」を相殺して、受け取った消費税の方が多い場合に差額分を納める仕組みです。

税抜き100万円の腕時計を①個人の消費者、②事業者から買い取った(仕入れた)場合で、分かりやすくするため税抜き100万円(税込み110万円)で販売した場合を比較すると以下の通りです。

① 個人から買い取り、売却

個人からの買取では、消費税を支払う必要がないため、税抜き100万円の支払いで、仮払消費税は0円です。その後、税抜き100万円(税込み110万円)で販売すると110万円の入金となりますが、消費税10万円を受け取っており、借受消費税が10万円となります。そのため、消費税として、借受消費税 - 仮払消費税=10万円 – 0円 = 10万円を納める必要があり、手元に残るお金は0円です。

② 業者から買い取り、売却

業者からの買取では、基本的には消費税を支払うため、税抜き100万円の仕入れは、消費税10万円を含めて110万円を支払い、仮払消費税が10万円です。その後、税抜き100万円(税込み110万円)で販売すると110万円の入金となりますが、消費税10万円を受け取っており、借受消費税が10万円となります。そのため、消費税として、借受消費税 - 仮払消費税=10万円 – 10円 = 0万円で消費税を納める必要がなく、手元に残るお金は0円です。

上記①②の通り、買取時の消費税支払い有無によらず手元に残るお金に差は発生しません。つまり、決して買取事業者が有利な取引を行っている訳ではありません。

一方で、個人であっても「売却時にも消費税を買取業者から取りたい」と考える方もいると思いますが、「事業として」時計を売買する必要があり(=個人事業主)、利益が出れば納税義務も発生します。
※年一回の取引程度では「事業」と認められない可能性があります。

このように個人で時計を購入・売却した場合、消費税の有無による差異が発生し、税抜き価格が同額で売却したとしてもマイナスとなる構造があります。一方で、決して買取業者が不当な利益を貪っている訳でもありません。

高級腕時計の買取価格の決まり方

そもそも腕時計の買取価格がどのように決まるかを知ることが、より高額で売却する方法を選ぶ基礎知識となります。

腕時計の買取を行っている事業者

一般的に買取を行っている事業者は、
① 買取専門
② 買取+販売
に分けられます。

腕時計販売店の仕入先 ★重要

腕時計の中古品を販売する事業者が、どのようにして腕時計を仕入れているのかご存じですか?
実は、この仕入ルートを知ることが、腕時計の買取価格形成のロジックを知る上で重要になります。

販売店は、大きくわけて
① 自社で個人からの買取
② 業者間オークションからの購入(国内外)
③ 一般的なネットオークションでの購入
があります。

ヤフオク等の出品を見て購入する③の手法は決して多くはないため、メインは①と②です。

① の自社で個人から買い取った時計を再販売するパターンが、最もイメージが付きやすい手法です。多くの高級時計販売店のウェブサイトを見ると「高価買取」も訴求されています。こうした店舗は個人から購入し、必要に応じて自社でメンテナンスを行って、中古品として再販します。

一方で、②の業者間オークションの存在は一般的に知られておらず、イメージが付きづらい手法です。これは、国内向けだけでなく、海外のオークションサイトも存在しており、随時、購入(仕入れ)が行えます。

このオークションは、買取だけでなく販売も行っている業者にとっても、販売ルートの一つになっています。自社で在庫として抱え続けるよりオークションで売ってしまうこともあります。同時に、買取専門の業者にとっては、主要な販売ルートであり、逆に言えば、買取専門業者はオークションで販売業者へ売ることを念頭にして買い取っています。

店舗に商品が並んでいない「質屋」や「買取業者」が高級時計を買い取った先として存在するのが、このオークションです。

買取価格の決まり方

買取業者が買取価格を決める方法は大きく3つあります。
① 仕入価格の標準値から算定する
② オークションサイトでの販売価格から逆算して算定する
③ 個人向け販売価格から逆算して算定する

① 仕入価格の標準値から算定する

これは、ある種の「相場」から買取価格を決める手法ですが、その根拠が「オークション」での出品価格・落札価格です。

つまり、現在、オークション(市場)で同じ型の時計を購入する場合、いくらで買えるのか?という発想です。非常に分かりやすい考え方で、買取事業者としては、目の前の個人から買い取るのも、オークションで購入するのも「仕入れ」であり、より安価に仕入れ可能なルートが選択されます。

② オークションサイトでの販売価格から逆算して算定する

買取専門の業者は、買い取った時計をオークションで販売するため、オークションでの販売価格を前提にして自社の経費や利益を差し引いた金額が買取価格となります。

① のロジックと合わせると
個人への最終販売価格 > 販売店のオークションでの仕入れ価格(オークションの相場) > 買取専門業者の買取価格
となります。

つまり、原則としては、買取専門業者の買取価格が「最安値」となります。(当たり前の考え方で、買取から個人へ販売するまでの間に複数の業者が入れば、それだけ各社の経費と利益が乗るため、買取価格を下げる必要があります)

③個人向け販売価格から逆算して算定する

ここまでは、主に仕入値ベースでの考え方でしたが、逆に「販売価格」から逆算する方法も存在します。

主に「買取も販売も行っている業者」で採用できる手法ですが、自社で販売する予定販売価格から経費や利益を差し引いた金額を買取価格とします。

「仕入れだけ」を見ると、オークションで買った方が安い場合、オークションの価格より高い買取価格を付けることは非合理的ですが、販売も行っている店舗では、売り手が買い手にも変わりうるため「頑張れる」という面があります。

まとめ

基本的には、③>①>②であり、オークション等の流通に流す前提の質屋や(特に時計専門ではない)買取専門業者の買取価格が安くなる傾向にあります。

逆に販売も行っている店舗では、売値からの逆算によって高い買取価格を提示される可能性があります。

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